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ゆずこんぶおいしい

アイドルのもつ一瞬の輝きと永遠の力について考えるblog

光GENJI世代が考える、グループ内メンバーの仲の良さについて。

考察 ジャニーズ全般 ジャニー喜多川

ジャニーズにはまるなかで、ちょっとづつジャニーズに関する書籍を集めています。先日入手したのは、光GENJI 大沢樹生氏の「昨夜未明、大沢樹生が死にました・・・」(2008年 カンゼン)

 

タイトルこそセンセーショナルですが、内容は自分の半生に向き合った真面目な良著でした。出だしから、仕事がない焦りを感じつつ六本木のディスコのVIPルームで親友のヒロシとたむろっている姿が描かれ、ぐっと引き込まれます。この時大沢さんはわずか17歳。

ヒロシって誰だよ?って思って次のページをめくると、西川きよしの息子、西川弘志君であることが分かり、懐かしさにのけぞります。『毎度お騒がせします』...(80年代中期にTBSで放送されたエロ要素大目の人気青春ドラマ)ヒロシと横山やすし氏の息子、木村一八と親友3人組だった大沢さん、のちに木村さんがタクシー運転手との暴行事件を起こしたときは早朝にメリーさん直々の電話がかかってきたそう。 

 

「よかった....」受話器を取った第一声がそれだった。心底ホッとした声だった。寝ているところを起こされた俺は少し不機嫌になった。「どうしたんですか、こんな朝早くに? 何かあったんですか?」

「何でもない。アンタが電話に出てくれただけでいいの。じゃあ仕事がんばってね。」それだけ言ってメリーさんはそそくさと電話を切った。

こういう場面、今でもありそう....

 

本の前半はバブル期の東京の浮足立った様子と、まだまだ家族的な雰囲気が強かったジャニーズ事務所の様子が良く伝わります。今でも語られることの多い、原宿のコープオリンピアにあったジャニーさんの自宅兼合宿所についての詳しい記述もあります。

1階の南国酒家(中華レストラン)で私もよくご飯食べてましたけど、あんな原宿駅そばでトップスターたちが同じ家に住んでたなんてやっぱり信じられない。どこか牧歌的な時代。そりゃヤラカシもヒートアップすることでしょう。

 

1984年のロス五輪の為に結成されたグループ、イーグルスが不調に終わり悶々とする大沢さん。

「このあとどっか行く?」空き缶をゴミかごに捨てながら内海君が言った。

「内海君は、どこか行きたいとこあんの?」

「別に」

おそらく俺たちは二人でいることに意味があったのだ。お互い一人でいたら、きっと不安で押しつぶされていたことだろう。

 

同じくイーグルスの一員で明中定時制の2学年上だった内海光司さんと、学校がない昼間にあてもなくふらふらする様子は、NEWSが揺れていた頃の小山・加藤を彷彿とさせます。

記憶力の良い私が覚えてる大沢さんの最初の姿は、NHKレッツゴーヤング*1保阪尚希とコンビを組み、歌う大沢さんの姿。くさってたころと同時期だと思いますが、ギラギラした大沢さんは順調なアイドルそのものに見えました。

 

(いつもにまして古い話多いですが、私の年齢に免じて大目に見てください。)

 

ジャニーズを辞めようと決意しジャニーさんに電話をかけ意思を伝えると、「あっそ。わかった」とあっけなく会話が終わった後すぐ折り返しでかかってきて、「ユー、ローラースケートやんなよ。絶対スターになれるから」大沢「ローラースケートですか?!」と、光GENJIに繋がっていくくだり、ジャニーさんの子どものような反応や、やっぱりこんな感じの口調なんだ、、と面白い。

 

2ヶ月間の過酷なローラーレッスンのすえ1987年に結成された光GENJIですが、7人のメンバーは13歳から19歳でキャリアも年齢もバラバラ。

 

雑誌の取材などでいちばん困った質問が、「メンバーの第一印象は?」というやつだった。(略)

それどころか光GENJIになって半年後ぐらいまで、顔と名前が一致しなかったぐらいなのだ。このあたりが元から仲間同士で組んだバンドと事務所の一存で決まったアイドルグループの違いなのかもしれない。(略)

十代の頃の5歳差は大きい。好きとか嫌いとか苦手という以前の問題で共通の話題がないから楽屋でも会話をする気が起きないのだ。

 

やっぱりそうだよね。 

30年近くの時を経て、私がジャニーズに戻ってきて驚いたことの一つに、「なんかメンバーがめっちゃ仲良しなんだけど」ってことがあります。

私がこどもの頃は、グループと言えば仲が悪い、は言い過ぎにしろ、各自がライバルという意識が強く、それはお茶の間にも伝わってたので。
○○君と○○君が仲が良くって~と関係萌えするファン層ってのは今に比べるとごくわずかだったのでは。
 
それが、この30年の間、ジャニーズアイドルの寿命が延びる中で仲間意識が変化していったことが興味深い。今や、グループ内の仲の良さというのはジャニーズの売りのひとつであり、ファンを引き付けるための必要不可欠な要素です。
 
もし、短命に終わるグループならば、単なる一時の仕事のパートナーとしてビジネスライクに過ごすこともできるでしょう。でも、ジャニーズのグループは20年ぐらいオリジナルメンバーで続くのも不思議じゃないのが現状。
 
最初は寄せ集めメンバーだったとしても、自然と(こいつとは仲良くしなければ)という意識が生まれ、単に大人の事情で組まされた相手に運命的な何かを感じ取ってしまう、そういったことが無意識のうちに行われているように思えます。
 
例えばV6のメンバーは年齢が10歳ほど離れてますが、最初はぎこちなかったものの年上が年下の世話をすることで信頼関係が生まれ、そのことがひいてはグループの長寿化に繋がったといいます。
光GENJIは、5歳という微妙な年齢差に加え、デビューしてすぐに尋常じゃない忙しさになり、メンバー間で関係を深める時間が少なかったことも結束力が弱く、解散が早まった原因として挙げられるかもしれません。
 
 
「誰とも仲の悪かった時期はない。ただ仲の良かった時期もないだけだ。」と、解散後の他メンバーを「元同僚」と表現し「もう十何年以上会ってないから、彼がなにをしてるかわかりません」とコメントする大沢さんの言葉。正直だなと思いこそすれ、冷たいものには映りませんでした。
 
それが仕事上のパートナーとしては自然な態度ですが、やはり、今の時代、多くのファンが夢を見たいのはいくつになってもワチャワチャと仲良しなメンバーたちの姿でしょう。もし、光GENJIがもうちょっと続いていたら、彼らもどこかで結束を固め仲良しアピールに舵を切っていったことだと思います。
 
 
彼らに続いてデビューしたTOKIOSMAPは、最初こそメンバーがライバルという風情が強かったですが、いつの頃から仲良しな空気を醸し出すようになりました。と、いいつつ彼らにはまだ「同じアイドルグループで長年やってるけど、友人ではない」という線引きが残り、同世代の私にはそのどこかドライな感じ、結構嬉しかったりします。
 
 
一般の会社員の同僚以上に長い時間を共にする彼ら、「相手の事好きにでもなんねぇとやってらんねぇーよ」って気持ちもあるでしょう。
私は(ジャニーズの仲良しアピール、ファンの要望に寄せ過ぎ)ってなんとなく苦手だったんですけど、大人に組まされた相手と運命共同体として長年頑張っていかねばならないジャニメンのことを思うと、君たちも大変だねぇって過剰な仲良しアピールも仕方ないなって今は思います。
 
 
大沢さんの本からなんでこんなに話膨らんでるのかっていうと、先日発売された、NEWSのライブDVD「WHITE」を見て、NEWSって仲が良いことを結構アピールするんだなと思ったからです。
 
NEWSの4人の仲が良いのは知ってますが、メンバー同士でキスをする真似事したり、メンバーの肩に頭を乗せてバラード歌ったり、手を繋いだり、ヘテロのアラサー男性ならしそうにもないことをやってのける彼ら、意外に感じました。そうした方がファンのみんなが喜ぶから、というよりコンサートで盛り上がった結果自然に出ちゃってるって感じがしてあまり計算が感じられないのも意外だった。
 
特に、増田さんやシゲなんか、そういうイチャイチャ気持ち悪がりそうなのに。
最後の曲が終わりアンコール前にバックステージでファンにメッセージを書くシゲの顔のアップに近付き、頬にキスしようとする増田さん。嬉しそうに笑うシゲ
 
あ、このまっすーとシゲなんか知ってる、と思ったらなんと私と6歳の息子の姿でした。
あぁ、存在が愛しくって思わずキスしたくなることってあるよねー わかるわかる、なるほどね、そういう気持ちね。うんうん。納得納得。
 
 
ジャニーズがピン売りをあまりしないでグループ売りを続けるのは、その方が効率が良いし売り上げに繋がりやすいということと、元々ジャニーさんが少年が集団になった時の輝きを知ってるからということだと思います。そして後者の理由の方が大きく、知らず知らずのうちにタレント本人たちもそのことに気が付いている。
 
 
閉鎖的で男だらけで、、、
本当にジャニーズって面白いなって思います。少年期から同じ釜の飯を食いつつ成長していく過程さえ、エンターティメントのひとつなんて、世界中見渡してもここにしかないんじゃないでしょうか。
 
 
大沢さんの本は、光GENJIからの脱退とその後彼がどうなっていくかもとても読ませるので、興味持たれた方は読んでみるといいと思います。あの当時の浮ついた芸能界の感じも良く出てるし、ひとりの男性としての苦悩や喜びも伝わってくる良い本だと思いました。良く言われないことが多い、メリーさんの仕事ぶりこそ、ジャニーズを支えてきたということも分かります。
 
次は何読もうかな~ もしおススメなどあれば教えてください。
この本の近くに1988年発行の「Duet創刊1周年記念 少年隊写真集」というのもあったのですが、買えば良かったかな....と思い返しているところです笑。Duetって今もあるのかな?

 

 

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参考文献。『目で殺す』と言えば彼のことだった時代があった。

 

 

*1:日曜夕方6時にやってた歌番組。NHKホールで公開収録。演出は今の小クラに通じるところがある。今と違うのはジャニーズだけでなく女性アイドルも沢山出てたことと地上波だったこと。