生まれて初めて24時間テレビを見た感想

24時間テレビ終わりました。

一般の方の話に泣いて、よさこいに泣いて、でも、番組終盤8時半あたり、武道館のステージでみんなで「あのすばらしいあーいーをもういちどー」と歌うのをバックにたい平さんが駆け込んでくるあたりから笑いが止まらなくなった。なんで走ってる時にみんなで歌うの?そもそもなんで100キロも走るの?24時間テレビってなんか不思議だよね??

 

この番組が偽善って言われるのって、この番組進行のせいもあるのではないだろうか。何時何分、ここでこうなって感動が生まれて、何時何分、ここでマラソンランナーが帰ってきて、サライでエンディング。日テレが用意したそんなシナリオがあまりに分かりやすいので、白けちゃって偽善に見えるのではないかな。

 

この番組を作るにあたって、すごーーーーく手間と時間がかかってることは分かった。24時間テレビを今まで見たことなかったので、正直こんな大がかりで大変な番組だとは思ってなかった。でも、最終的に、『24時間テレビって、番組終わりギリギリにマラソンランナーが帰ってきてサライ合唱するんだよね?』という私の乏しいイメージから1ミリもずれてなくて、なんか『ハイ!無事に今年も24時間テレビいっちょうあがりました!』って感じがなんか私の笑いのツボをついてしまった。24時間テレビ2016NEWSバージョンアップロードしました!みたいな。大晦日の紅白やゆく年くる年みたいだな、と思った。

 

どんどん紹介される人々のエピソードはどれも感動的でした。確かにあまりに数が多いので途中で中だるみすることや、生放送により日テレが意図する絵が撮れないときの『なんとか上手くまとめました感』には、見ていて痛々しいと思うこともありました。感動の余韻に浸りたいのに「武道館に○○さんと○○さんが到着しました!」とフレームインしてくるのには、ちょっとおい!さっきまでの余韻台無し!とツッコみたくなった。そんなの誰が来たかいちいち教えてくれなくていいよ!と。

 

それに正直、難病や障害の話で泣いてる私ってなんなんだろう....と思うこともありました。私はわりにドライなので、「私泣いてるわ、でも私が泣いて感動することがこの人たちのためになるのか。」と感じたり。でも一般の人が無事に出番を終えて嬉しそうな顔をすれば「良かった、この子が楽しそうならそれでいい」と思い、また涙が出てきます。ちなみに私が一番泣いたのは、筋ジストロフィーの女の子が「お昼寝アート」をするエピソードで、手足が不自由な女の子がお昼寝アート写真により自由自在に動き回ってる姿に大泣きしましたが、その理由が突き詰めると「病気じゃなかったらこの子だってこんな風に動けてたのに可哀想」である点が自分で嫌だなとも思いました。

 

そもそも今まで、障害や病気を持つ人に接する機会が無さ過ぎたのだ、と自分を振り返りそう思いました。

耳の聞こえないお父さんと、全盲のお母さん、の夫婦が結婚式を挙げるという良いエピソードがありましたが、見てるうちに「あ、そうかこのお父さん耳聴こえないんだったわ」と思い、障害のことを忘れてました。私にとって、新鮮な感覚だった。病気で足や顔の一部を失った子どももいましたが、彼らはそれが自分で何も可哀想なことはないと自らを語ってました。

この人たちを可哀想だと思うことが、すでにこの人たちを劣った、欠陥をもった人だと私は考えているのか!!と、自分のことを常識人だと思ってただけにショック受けました。日テレの番組の進め方が乱暴に見えるのも、あの人たちが弱者でもっと守られるべきだと私が思ってるからなのか?こういったことをデリケートな話題にしてるのは、実は私みたいな、一見、物の分かったふりをしてる人間なのでは?と、知らず知らずのうちに、自分が強者の論理で生きてきたことを気付かされました。

 

そんな自分の傲慢さに気付けてよかったです。

私の数少ないボランティア体験の中で、私が小学生高学年か中学生の頃、障害を持つ小さな子どもたちと一緒に遊ぶという体験をしたのですが、不自由な手から転がった鉛筆を私が拾って渡そうとしたら、同行していた母に「それはしちゃだめ」とたしなめられて、なんだかその一言で非常に意気消沈したことを、ドラマの中で杖を落としたヨシノリ先生(シゲ)が「自分で拾いなさい」とトレーナー(小山)に言われるシーンを見て思い出しました。そのころと今の自分全然変わってないじゃん!とがっくりもした。

 

24時間テレビを通して観なかったらこんな気持ちは生まれてこなかったので、観て良かった。

私って、わかった振りしてなーんも分かってなかったんだな~

障害や病気が不幸なんじゃなく、それを不幸と思うことが不幸なんだ、そしてもし自分や自分の周りがそうなった時、どう考えて行動すればいいのかということを世の中に伝える役目をこの番組は果たしている、そう思い、予定調和的な番組進行や内容も、これをパッケージ化して何度も何度も繰り返し慣例行事とすることに意味があるのだと気付きました。

 

あ、、、このブログはアイドルについてのブログでしたね。

 

私の愛するNEWSはとても良かったです!良い意味での引き立て役に徹していて好感が持てました。優しくて賢くて美しくて、アイドルの持つ美点を全て持っていました。アイドルが他人の為に流す涙はなんて美しいのでしょう。

あそこにジャニーズ以外のタレントがメインパーソナリティとして立ってる姿も想像してみましたが、うまくハマらず、24時間テレビとジャニーズの親和性の高さを思った。ひいき目でなく、ジャニーズってやっぱりすごいなと思います。

もっと「NEWS萌え~!」って感じの作りになるのかと思いきや、人々の紹介がメインの真面目な仕事ぶりで、そこも良かった。この大舞台を当然のようになんの問題もなくこなせるNEWSの力量に、知ってはいたけど、感心しました。特に手越さんの持つ明るさ優しさが一般目線でとても目立って、ああやっぱり手越さんはなんか持ってる人だな、と感じた。ダーツの旅で「昭和11年生まれ」と言ったおばあさんに「え!じゃあ、○○才!」と瞬時に元号で計算できる手越さんの頭の良さにまた惚れた。楽しい24時間に!と言っていた手越さんと体を張ったグレースさんのコーナー、良かったです。

 

シゲが言ってた通り、たくさんの愛を感じました。

でも結局、愛が何かという結論にはまだ至ってないので、それは持ち越しです。まだまだ私には伸びしろ、成長の余地があることも分かったので、一生考え続けるような気がしてきた。

 

以上です。長い感想文読んでいただきありがとうございます。