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ゆずこんぶおいしい

アイドルのもつ一瞬の輝きと永遠の力について考えるblog

こじらせ系ジャニーズ男子についての浅い考察

私はジャニーズの他に、映画や本も好きなのですが、昨年秋公開の西川美和監督「永い言い訳」がよかったので最近出版された、西川監督が撮影時に執筆したエッセイ*1を読んでいたのですが、主演の本木雅弘さんと監督側のメールのやり取りが面白すぎて。揺れる想いと自己陶酔と女々しさと嫉妬心とかまってちゃんと不器用さとオタクと「あわれな自意識」とを詰め込んでミッドライフ・クライシス(中年の危機)でグツグツ煮たような。私にこれらが送信されたとしたら、ざっと目を通してそっと画面を閉じ、届いてなかったことにしたいレベルで「めんどくさっ!!」い長文メールでした。しかも本木さんはブラインドタッチができないので人差し指でこの長文メール打ってるのかと思うと....(メールが面白すぎるのとエッセイ自体もとても面白いのでご興味もたれたらぜひ読んでみて下さい)

 

キャスティングが決まったり衣装合わせや本読みが終わる度に交換される「底なし沼のような不安と不満、期待と反省が複雑に絡まった」メールのどれもがめんどくさくこじらせてて最高です。私は、モックン、50も過ぎてこんなにめんどくさいの!って呆れるどころか好きになってしまいました。

 

モックン、本木雅弘さん、ご存知ない方もいらっしゃると思いますが元々ジャニーズ事務所所属、シブがき隊*2メンバーとして80年代は大活躍されてました。そうして、私、モックンのメール見て思ったのです、そういえばジャニーズってめんどくさいイケメン多いな、つーかこのメール見てるととっつー(A.B.C-Z戸塚祥太さん)のブログ思い出すな、と。ちょっとまって、モックン→稲垣吾郎ちゃん→シゲ、とっつー。今、私が思いついたジャニーズのめんどくさいこじらせ系男子、私全員好きだわ。そ、そういうことか。

 

(私と同じ年のごろーちゃんは、夫が大学の時湘南で見た、高橋由美子ちゃんとドラマの撮影してるごろーちゃんの印象と、映画「十三人の刺客」撮影時のごろーちゃんのエピソードから勝手にこじらせてると判断させてもらってますが、こじらせてるというよりも浮世離れしてるというほうが近いかも)

 

思い起こせば、小学校低学年の時好きだったK君は机の中で給食の残りにカビ菌を培養してたし、中学年の時好きだったH君は後に、片想いの女の子に「ガム食べる?」と渡したガムの包み紙の内側に【好きです】と書いてあるという仰天な告白方法で「H、きもっ!」と一躍女子の中で話題の人物になったし、中学で好きになったT君は修学旅行で生まれて初めて乗った新幹線で乗り物酔いしたことを激しい自意識で長文で文集に乗せてたし、高校の時付き合ったO君は自作の詩を自室の壁に直接書いていたし、大学の時に付き合ったJ君はプリンスに心酔してていつもツアーT着てて自作の映画鑑賞ノートを作成してたし、あぁぁぁ、私って元々こじらせ系男子好きじゃん!すごい好きじゃん!最終的にシゲに行くのも納得じゃん!って、全て繋がった~!って気持ちになりました。(※変人=こじらせ系ではない)

 

私がめんどくさい男好きだったのは、単純に彼らと話すと話題が豊富で楽しいのと、普通の男の子じゃ気が付かないようなところまで見てるところが好きだったのです。こういう男子って、いじめに加わったりしないし、分かりやすい女の可愛さやぶりっ子に動じない(そもそも自分のことで頭いっぱいで他人にほとんど関心の無い人も多いが)のでそんなとこも「君は信頼できる!」って共感を覚えてたのだと思う。

 

さてさて、一般にはリア充の権化と思われがちなジャニーズ事務所の面々に意外なほどこじらせ系が多そうな点についてですが、前述の本木さんが雑誌(MEKURU vol.07)でアイドルしてた16~23歳までを回想してました。

 

あの時点ではまだ大人にはなれてなかったけど、大人の世界は見ましたよね。虚像がお金になり、人や物が自分の頭の上を動く様子をみて、どこか他人事のように眺めていたような。たぶん、その得体の知れなさを消化しきれなかったんでしょう。これが社会なのかと素直に思う部分と、これに慣れていくのだろうかという疑問とが静かにせめぎ合っていたという感じかな。表裏一体の大人の世界を感覚的には少し早く知ったかもしれません。でも、バスや地下鉄の乗り方やら、諸々、社会生活では抜け落ちたところはありますが(笑)

 

シブがき隊の時代と今では社会も芸能界の状況も違いますが、何も知らなくて芸能界に足を踏み入れた少年が感じる心情は共通してるんじゃないでしょうか。ちょっと顔が可愛いからとジャニーズ事務所に入って、気が付いたら女の子にキャーキャー言われるようになってて大人が敬語で話しかけてきて、そこで調子に乗っちゃわない賢さと、賢いからこそ抱え込む葛藤と。

クロバットが得意だったり、歌が特別上手だったりの特技を持たないで、所謂「顔採用」されたジャニメンにこじらせ男子が多いのも、頷ける気がします。

 

元々顔が綺麗なジャニメンほど、ナルシシズムの裏返しで変な髪型ばかりしてるイメージがあるのですが、ヘアメイクしてる友人に言わせると『女性の美人は自分のイメージにかたくなな人が多くて、髪型やメイクを変えたがらない』そうで、その辺も女性と男性の違いが表れてて面白い。女の子のアイドルって、リア充ど真ん中!生まれた時から人生大勝利!って感じの人が多い気がします。それゆえ、花でいられる時期が短いような気もしますが。

 

そして、ジャニメンのめんどくささは、アイドル寿命が延びたこととも密接に関係してそうです。だって、アラフォーの独身男性なら誰しもどこかめんどくさいものです!!晩婚の私が言うのだから間違いない!笑

 

長く付き合った彼女が全然結婚する様子のない彼氏にいい加減愛想つかして逃げてってさっさと別の人見つけて結婚しちゃった的な、哀愁を帯びた感じがアラフォーのシングルジャニメンたちから感じるのですけど、結婚できたジャニメンの奥さんたちって皆さん芯が強そう(剛腕そう)で、あー、ジャニーズって結婚するのやっぱり大変なんだなって同情というか憐みというか愛情というか、様々な複雑な気持ちを感じます。そんな枯れた味わいさえアイドルの魅力に加味できるってほんとアイドルの定義の広さすごい。

 

アラフォーのおじさんたちが団体でキャッキャ言ってるのを可愛い~!と思うか、いい年して気持ち悪!と思うかが、ジャニオタのリトマス紙になりそうですが、世の中の晩婚化の流れから言っても前者の意見の方が多数派になりそうな予感。ということは、これからもジャニーズからは私の好きなこじらせためんどくさい男子が続々と排出されていくということでしょうか。それならそれでいいのかな。

アラフォー独身ジャニメンのこと考えてたら、なんか複雑な気持ちになってきたのでこの辺で終わりにします!

 

*1:『映画にまつわるxについて2』実業之日本社(2017)

*2:活動期間1982-1988年。 グループ名の由来は「”シブい”ガキ」で雑誌の一般公募より採用。