1995年のSMAPがいつも心にあるアラフォーの話。

お盆の旅行から帰って、録画してあった少年倶楽部を呑気に楽しんだあとブログをアップして数十分後にスマホに流れた「SMAP年内解散決定」のニュース。お正月に解散報道があったときはビックリして生まれて初めてブログなんかはじめちゃいました。でも、今回は、やっぱりそうか、と静かな気持ちで受け止めました。

 

私は彼らと同世代なので、どうしても彼らの人生と、一般人の私が歩んできたこの30年近くを重ね合わせてしまいます。「私が中学生の時からずーーーーっと芸能人してる」彼らの年月を自分に置き換えてみると、その長さにめまいがします。

当時のアイドル誌で、可愛いカエルみたいな顔した慎吾ちゃんがランドセル背負ってたのも、岡本健一君に憧れた高校生のキムタクがアクセサリーじゃらじゃら付けて悪ぶってたのも、中居くんがパキっと白い歯を見せていつも笑顔でいかにもジャニーズ顔だったことも、草彅くんと吾郎ちゃんがほとんど私の印象に残らなかったことも、まだ携帯も珍しかった時代に六本木の駅前で沢山の女の子たちがいてなんだろう?と思ってたら友だちが「おっかけだよ、SMAPだって。」と言って「これがおっかけか!」と思ったことも記憶にありますが、もう30年近く昔なんですね。

私が彼らに対して思うのは、もうただただ、「お疲れ様」と「幸せになってほしい」の二言です。

 

1995年1月17日に阪神淡路大震災が起こった時、その3日後のミュージックステーションに出演したスマップの演目が新曲ではなく、前年に発売された「がんばりましょう」だったことがとても印象に残ってます。どこがどう、というわけでなく、なにか感動するものがありました。SMAPのこと好きでも嫌いでもなかったですが、カッコイイじゃん!と思いました。ビデオに撮ったわけでも動画サイトで確認したわけでもないですが、踊る彼らから煌めくような光と強さを感じました。後から思えば「アイドルに勇気づけられる」ということの、あれが原風景だったように思います。

 

私はAKB系列のドキュメンタリー映画がけっこう好きでDVDになったら必ず見るのですが、特に2012年に封切られた第2弾「Documentary of AKB 少女たちは傷付きながら夢を見る」がなぜか好きで何回も見ました。東日本大震災の被災地に出向き、避難所の簡素なステージでTシャツジーンズ姿で歌う彼女たちと、それを憧れの顔で眺め、「きてくれてありがとうだいすきだよ」と書いた手紙を渡す子どもたち。総選挙や段取り不足のライブや組閣など、少女たちを精神的肉体的に疲弊させる運営側とマッチポンプ式演出には憤りを感じますが、あそこに映った被災地の子どもたちの笑顔を見てるだけで、「アイドルって素晴らしいな!」と思わされます。そしてSMAPは1995年も2011年も、人々を楽しませ幸せにしてきました。

 

私がブログなんか始めたのも、そんな「人々に夢と勇気を与える」という壮絶難しく負担の大きい仕事をこんな長きにわたって続けてきたSMAPへの敬意と、世間から誤解されやすい「ジャニーズ事務所(運営側と所属タレント両方を含む)」を擁護したいという気持ちからです。

 

SMAPが「不憫なアイドル」で終わっちゃうのは嫌なんですね。だって彼らはいつも輝いてたから。

私だってお正月の会見で「ジャニーさんに....」とコメントした草彅くんのことを不憫に思う気持ちもあります。10代前半から芸能界に入ってがむしゃらに働き、大好きなお酒だって絶ってた真面目な彼が発した精いっぱいの気持ちだと思うと。SMAPの終わりがこんな静かなものになるとは思ってなかった、という気持ちもあります。でも彼らの輝きというのは瞬間凍結したみたいに永遠なのではないでしょうか?少なくとも1995年の1月、暗かった日本で「がんばりましょう」を歌い踊ったSMAPの姿は私の心に永久保存されてます。

 

私が中学いって高校いって大学いって、就職して転職してまた転職して結婚して子ども産んで40代になって、と過ごしてた30年間近く、ずっとSMAPをやってきた彼ら。もう絶対絶対幸せになって欲しいです。

 

アイドルを応援することについても考えさせられました。ネット記事などを見ると「誰が何の為にこの内容で記事を書いているのだろう」と裏読みしてしまい、とても疲れます。なのでNEWSを好きになってからはそういうのは見るの止めました。これからも、自分の心のままにアイドルを応援していこう。アイドルを応援するのは誰かに強制されたわけでもなく、私が彼らを好きだから。もし彼らがアイドル辞めたくなっても、それは彼の選択で私にはどうにもできない。せめて応援できる今を大事にしよう、とあらためて思いました。

 

事務所の声明文やメンバーのコメント読んでやっぱりちょっと悲しくなっちゃったので、気分上げるためにこの二日間、まったく関係ない洋画のラブストーリーものを立て続けに見てました。「オンリーユー」という20年以上前に作られた映画を見ましたが、子どもの頃遊びで決まった「運命の名前の男」を追って突然イタリアに行き、よく知らない外国で右往左往するヒロインの姿見てたら、「解散後の充電期間にイタリアに行き、一人旅してたら恋に落ちる稲垣吾郎」というストーリーが頭の中に生まれてきました。吾郎ちゃんと同じ年の女の、そんな吾郎ちゃんが見たいという願望です。30年間近く走り続けてきた彼らがこの先も充実した楽しい人生を送れますように。