関ジャニ∞ DVD『十五祭』の感想文

担当でもない私の感想を読んで気を悪くする方もいらっしゃるかなと躊躇する気持ちもあるのですが、最近関ジャニを好きになった友人に十五祭のDVDを貸すにあたり、わたしの感想を教えて欲しいといわれたので、関ジャニさんにはある意味感謝を覚えてる私にできることがあればの気持ちで。

 

どうして感謝の気持ちなのかといえば、そもそも「NEWSにいた錦戸君」をリアルタイムで知らないわたしが錦戸君を通して関ジャニ(ひいてはNEWS)を知ろうとするのは自然なことであり、後追いでみる限りでも、長い歴の割にはジャニーズというものに馴染めてなさそうだった錦戸君が楽しそうに関ジャニにいる姿をお見掛けするのは嬉しいことだったのです、私にとっても。

 

なので、すばる君が辞めた段階で関ジャニのFCに入ったのは、彼らがどんな言葉をファンに伝えるのか興味があった部分が大きく、それは私にとって、錦戸君たちが居なくなった直後のNEWSを追体験したいという願いが無意識であった、と今は思います。

 

このDVDを買ったのはもちろん、私が入った札幌ドームの公演が素晴らしく記憶に留めたかったのもあるけれど、この中で辞めていく者がいることがまだ公にはなっていないがメンバーたちは重々それを知っている、という言ってしまえば異常事態のツアーがどのように映像に収められているのか?という興味があった部分も否めないです。

 

けれども、メイキングで、こうしたらええんちゃう?と演出について意見する錦戸君は、10年前のNEWSコンのメイキングの錦戸君となんら変わらず、わたしは9月のビビットでシゲが錦戸君について語った内容をまた思い出しました。

十五祭のVTRでの挨拶あたりから、錦戸君がスッと存在感を消していく感じがしました。最後はけていくとき、下がり眉での「ばいばぁ~い.....」に、頼りないバイバイだな!と突っ込む気持ちもありますが、「京セラドームありがとう~!」とメンバーが言ってる時に画面に映る錦戸君の顔や、無言で深々と頭を下げる錦戸君からは何かしらの感情が読み取れました。

 

コンサート直後の感想では言えなかったけど、十五周年の総まとめというより、今のこの瞬間はもう戻らない、だからこそこんなに美しいのだ、というような刹那がコンサートの間中あって、脱退か休止か、そんな予感がうっすらとドーム中に漂ってるけどファンも誰もそれを口にはしない、と、そういうようなコンサートでした。

 

それは、今日ツイッターで流れてきた錦戸君のMVのお知らせをクリックして飛んだ先のyoutubeに、昔の錦戸君の動画のまとめや、3年前にNEWSがやっていたザ少年倶楽部プレミアム関ジャニがゲストの回があり、錦戸君が手づかみで唐揚げを渡すというエピソードで皆が和気あいあいとしてるのを見た時の、なんとも言えない感情に似ている気がします。私ですらそう思うんだから、関ジャニのファンの人の気持ちはいかばかりかと。

 

DVDのなかの『月曜から御めかし』(作詞:錦戸君)で、錦戸君が「スキャンダラスな出会いはないの?歩合で~」って歌うのきいて、そっか、錦戸君は歩合で働きたかったのか.....と思い検索したら「スキャンダラスな出会いはないの?Friday」だったことを知った私になにかを言う権利はないような気もするのですが、前述のとおり、NEWS担の友人が、前から丸ちゃんいいなと思ってたけどAutomaticでガーンと来て思わずファンクラブ入っちゃった。5人の関ジャニ応援したいかも!と言うので、これを書いてるわけです。

 

安田君と錦戸君の曲、ふたりが持ってるチョコモナカジャンボにストラップ付いてるの可愛いよ、この時の私服風の衣装が最高だよ、デニムのシャツにカーデガンって、痩せてる男にしか似合わないスタイルだよね、これ着ても布にゆとりがあるスリムさね、とか、安田君のお腹、私この目で見たけど白くてほどよく筋肉もあって綺麗だったよ、とか。そういうことのほかに、私と同じく40代半ばの友人が30代半ば~後半に差し掛かるアイドルに魅かれるわけも何となく分かる気がしました。

 

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私は、丸ちゃんってちょっとゾクッとするところが魅力的だと思ってます。

たとえば、丸山君の手の甲に隙間なく貼られたコンサートグッズのタトゥシールに、邪悪なものから身を守り、幸運を呼ぶ力があるとされ、祭りごとや結婚式で用いられるインドの伝統メヘンディ(ヘナタトゥー)を連想したことにはじまり。

途中、丸ちゃんが、「もっともっと楽しまないと、損するぞー!」って観客に言うのだけど、損するぞー!って 笑。丸ちゃんの、そういうところです。また、別の丸担友人に教えてもらい、丸ちゃんが観たという『ノック・ノック』という映画を観たら、監督名で予期してた通りの(丸ちゃんやべぇな)って映画で、見た映画としてこれを挙げる丸ちゃんの不気味さ(いい意味で!)

丸山君のそういうゾクゾクするところと、伏し目がちにベースを弾く姿と、全身全霊でファンサをする姿、たまに見せる虚無の顔、が一体となり、みんな丸山君にハマっていくのではないかな?チョコモナカジャンボのあとに出てくる、伝統的ジャニーズスーツ(胸には花)で出てくる丸山君の柔らかな手付きもたまらないしね!

 

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映画『少年たち』を見るまで横山君の魅力について考えたことなかったんだけど、このDVDを見て理解が深まりました。

ジャニーズには時々、【時を止めた少年】がいると私思ってますが、横山君はその代表格。メイキングのジャージ姿とか、素で笑ってる時は酔っぱらったおじさんみたいなのに、横山君。美少年とおじさんが共存。『Street Blues』で横山君の白い首筋を流れる汗。38歳の美少年。

ラスト、みんながそれぞれありがとーー!!と観客への挨拶をしながらはけていくなか、横山君はセットの人形とモタモタしてて(人形を観客に投げようとして止めて、元の場所に戻そうとしてうまく戻せない)、そういうところ!と思いました。

私の夫が横山君のこと「議事録」ってあだ名で呼んでた時期があって、バラエティーでメンバーが発言したことをそのまま繰り返す横山君について、まるで議事録だなと夫が言ったこと(失礼)によるのですが、そういうなんて言うのか、無垢さのようなところが魅力なんだとこのDVDを見て思いました。この人を傷つけてはいけない、と感じさせるような。

横山君は自分のビジュアルの良さについては知ってそうだけど、村上君なんかそれにすら気付いてなさそうで、そういう二人が年長組なところが、このグループの魅力なんだろうなと思いました。中盤の『ディドリームビリーバー』は、関ジャニさんの顔の良さがよく表れています。

 

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コンサートの安田君がイケ散らかしてたことは折に触れて強調したいです。大病をした人の、命や物事への共通認識を感じさせる輝きぶりでした。曲中で「お前たち、目で抱いてやる!」って言い放つことはジャニーズ生活長くてもなかなかできることではない。しかもそのあとに「お前たちの視線が熱すぎるぜ!そんな目で見られたら俺らが抱かれるわ!」と続く(多分。もうDVDは友だちのところにあるので手持ちのメモと記憶だけでこれを書いてます。)

大病から復活した安田君の周りにはキラキラした光が見えたし、なんというかすごく人懐っこさ、恋人っぽさを感じる人だった。私が安田君のキャッチフレーズを付けるなら、『今、そこにいる恋人』です。

安田君の恋人感に対して、錦戸君は『永遠に片思い』って感じの人だなぁ...と、札幌ドームで思ったのだけど、今にして思えばその見立て遠からず....。

コンサートの最後の最後、みんながはけていくときに、「踊れるようになった安田君から一言~!」とふり、自分はステージから去って安田君をひとりにする大倉君に激烈爆モテを感じました。

 

この曲のここがいい!とか細かい部分は言えないのですが、とにかくダンスもバンドもどんなテイストの曲も自分たちのものにする彼らに、すげぇ!関ジャニさんすげぇ!と、尊敬の気持ちになったことを覚えています。昭和歌謡もあれば、おしゃれな曲も、気持ちが先走るようなバンド曲も、聴かせどころのバリエーションが多く、中身の詰まったお得感ありありのコンサートでした。

 

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メンバー自身やファンが、彼らのことを「おじさん」と言うのは、さらに年上の私に言わせれば「30代半ばはまだおじさんではない!!」だったのですが、DVDを見ながらとったメモをみたら、『そこかしこに老いが』と書いてありました。メンバーの誰かが実際そう言ったのか、私の感想なのかは不明です。

メイキングの冒頭から、振り付けの確認の為に開いた若い頃の自分たちの動画をじっと見つめる、「来年39っす!」の横山君で、どうしてもこのことについて考えざるを得ない。

難しいふりを覚えるのにクタクタの丸山君が、ジャニーズってやることいっぱいあるねー!といい、今までの自分を恥じると同時に尊敬もする、歌に関しても、すばるやヤスや亮ちゃんが当たり前にやってきたことをさ、でもだからこそ楽しい、と言うのは正直な気持ちであり、ファンに対する愛情でもあるのだろうなと思いました。

どうやっても老いというのは逃れられないもので、むしろ舞台裏のハードさと、彼らがステージであんなにキラキラして踊りまくっていることの落差の大きさに、かれらのプロアイドルとしての凄さを感じました。

 

誰か(丸山君かな)の挨拶の中で、みんな(ファン)のせいですよ、僕たちがこうやってぶつかり合うのも、というフレーズがありました。こんな感じに度々耳にする、自分はもう自分ひとりのものでないというニュアンスの発言は時に耳に痛いです、特にアイドルたちが30代になってくると。

私が10代20代ではなく、30代アイドルに魅かれるというか共感を覚えるのは、「アイドルという職業」と彼ら自身の人生をどう落としどころつけるか、愛情をもって見守りたい、大人としてそう思うからなんだなと、このDVDを見て確認しました。

 

「劣化という呪い」からアイドルたちが自由になって、思うように年をとって、人を楽しませた分自分も幸せになってほしいなぁと、アイドルの気持ちは推測することしかできない一般人だけど「老い」の部門では少しだけ先を行く人間としてそう思ったりもします。

 

それに、応援する私たちにとって良いタイミングで幸せになってほしいなんて、やっぱり生きてる他者に対する態度ではないなと、わたしは思うのです。

 

すばる君が辞めて、錦戸君も辞めて、はたからみたらすごく仲が良くて絆が強固なグループだと思ってた(し、実際そうだったと思う)関ジャニがこうなるのは意外だったけど、アイドルも生きてる人間なんだと当たり前のことを教えてくれたこのグループは、やはり歴史に選ばれているんだと思いました。

 

 

どうでしょうか。こんな個人的な感想で大丈夫なのか不安です。

でも、友人はDISC2がカッコよくってしっかり観るのが怖いほどだと言っていたし、関ジャニの奏でた世界に魅了され、ますますエンターティメント全体を応援できる糧になったと言っていたし、それだけでいいなと思います。こうして新しい何かにであって、どんどん変わっていけるところが人間の素晴らしいところだなとふと思いました。その気持ちはアイドルもファンも変わりないよな~と。

 

ぼんやりと終わりますが以上です!