次週で最終回、ドラマ「二月の勝者」第9話までの感想

ついに来週最終回を迎える日本テレビ「二月の勝者」の感想を。

 

子どもたち

なんといっても生徒たちのキャラクターと演技のリアリティすごい。感極まって涙をぽろぽろ流す子どもたちに、最近の子役はみんな自由自在に涙を流せるのかと毎週感心する。もはやフィクションではなく、こういう子どもたちが実際いて受験勉強頑張ってるようにしかみえない。どの子もすごくいい。私は7話で石田王羅さんがへなちょこなカードしか持ってなくて友だちの輪に入れず、祖母の財布からお金を盗ろうとしてるとことを母親に見つかり「強いカードが欲しいんだよぉ~!」と泣いて訴える場面が泣けてしまった。王羅の切ない気持ち、母親のやるせない気持ちの両方が分かってしまって。

「なんでこの子はこうなのか」と「この子がこうなのは私のせいなのか」が小さな問題が勃発するごとに去来して、人ひとりをこの世に誕生させてしまったすごさを噛みしめつつ、朝起こして慌ただしく学校にいかせ、小学校に行くことで安心しちゃってる私とすれば、あの年頃の子どもを放課後に塾に行かせ、学校の宿題以外の勉強をさせ、中学受験へのモチベーションを自発的に高めるように仕向け、一緒に志望校を選び、夕食のお弁当を作って塾に届け、高い月謝を払う親というのは、キラキラと眩しくて見えないレベルで立派。

 

子どもに良い未来を送って欲しいと思う気持ち=人に恵まれてほしい=整った環境=良い学校=偏差値高い学校=中学受験、となるのは不思議ではなく、わたしも機会があったらああなってたんだろうなと、「じゃーーん!うちの理衣紗選手、合格者平均点マークしました!縁ってあるんですね~!」と娘がカンニングしたこと気付かず能天気に現状の偏差値に見合わない学校を推す母親の姿に自分を重ねた。あの今川さん(娘)も良かった~。自信を無くした今川さんが見合う学校の模擬問題すいすい解けるときの顔とか、自己採点終わるな否や、佐倉先生に「先生わたし採点合ってる?」って確認しにいく顔や、合格カレンダーを提出して、ママの希望はこの学校だけど私の本命はこっち!と言う笑顔、ああ今川さんひとつ成長した、自分の意見通せた、って私も安堵して嬉しくなった。

 

そんな感じで各生徒の成長ぶりに毎回嬉しくなって、こうして一人思い出すと、「いいですね、、、子どもって、、、」と普段噛みしめない気持ちを噛みしめたりして。こどもっていいですね、、、

 

シゲがオンエア見て目が腫れるほど号泣したという6話のまるみさんと樹里さんの話、私も小号泣。ほんとにああいう子がいるとしか思えない演技。天才肌の樹里は天才だからこその悩みがあって、まるみののびしろがうらやましくて、、まるみは樹里のグイグイくる感じに戸惑いつつ嬉しさもあって、、ああ、あのラストシーン、やばい。島津さんと海斗さんの関係性の尊さは言うまでもなく、、、ふたりが神社に合格祈願するシーン、(お願いします!二人とも開成に合格しますように!)と私含め視聴者も祈ったはず。このドラマ、上位校は実名なのもリアルで面白い。このドラマの影響もあって、「翼の翼」という中学受験がテーマの小説を先日読んだけど、父親がエキサイトする島津家みたいな場面があって、やっぱり中受ってなかなかだな、、、と思ったけど、このドラマみてると、子どもたちの成長は親のエゴを凌駕していく。それは小説の文章で読むより、実際の子どもの表情の変化で視覚的に見たほうが伝わる。二月の勝者は子どもの成長をしっかり描けてるから、見ていて明るい気持ちになる。そしてその大きな要素が子役の演技の力だと思う。

 

しかし今の塾ってあんなに親身になってくれるもの?月謝〇万円払えば教育サービス産業は客にあそこまでしてくれるのか、、でもザリガニ獲るためにドブに入った子の靴を塾の屋上で先生が洗ったりはしてくれないだろうさすがに。と、公立小学校に子どもを通わせる私は桜花の親切さにマジかと思ったり。すっかり橘先生のファンです。でも橘先生家庭あるのに終業後に外で飲食し過ぎのような、、、(フィクション)

 

 

黒木先生

ずるい、黒木先生はずるい。思わずそう言いたくなる。初回から驚きの原作再現力。再現してるだけではなくプラスアルファも。黒ちゃん状態の黒木先生、ずるい。寝顔とかずるい。過労で倒れる姿までかっこよくてずるい。丁寧な赤ペン添削とハナマル、ずるい。桜花とスターフィッシュ、全ての子にかける目線、優しくてずるい。親から担任に電話かかってきた時、そっと近づいて電話機のスピーカーボタン押すのずるい。

と、黒木先生の全てに「ずるい」で複雑な萌えを表したくなるほどに、良い。シゲも「俺のファン持ってかれる~」となるはず。

なのに、中の人はニコニコと猫ちゃんみたいな微笑みで、と思ったら「自分も中受する子どもがいるんですけど~」って、早婚!

いや~すごい、柳楽優弥すごい。すごいすごいと聞いてはいたが、すごい。ユウシゲとかいってくれてシゲと柳楽さん括ってくれてありがとう公式の人。

柳楽優弥が意味なく人を殴りまくる映画「ディストラクション・ベイビーズ」も見よう見ようと思ってて、、、いつか見なきゃ。「浅草キッド」もネトフリのマイリストに入れた。「誰も知らない」のDVDはなぜかうちにある。浅草キッドできよし役誰か知ってる?って今日教えてもらって「うそ~!なんで!?」って声出た。きよし役のあの人結構好き。

佐倉先生、第2話くらいまでは(井上真央ってこんな元気の無い顔だったっけ?)と思ってミスキャストを疑っていた(原作はもっと体育会系っぽい)。でも、下がっていた口角が回を追うごとに柔らかくなり、子どもを見る目が優しく、表情も明るく。すごい。桜花と黒木先生と子どもが彼女も成長させたことがよく分かる。

 

 

灰谷先生

私がこのドラマを見る動機の入り口は、シゲの灰谷先生。この役、難しい。加藤君って演技はあまりうまくないのねと二月の勝者見た友だちに言われたと、シゲ担友が言っていた。確かにそう見えてもおかしくはないぐらい、難しい。内面はずっと秘せられたままで、黒木先生の前に現れるストーカー灰谷。ほんとにドラマの中盤までずっとストーキングしかしてない。公式さんも早々に気付いたのか「顔の良いストーカー」をフィーチャー。「メリークリスマストーカー」にはワロタ。

でもここにシゲの選ばれる真髄を見た気がした。力業でこの難役を果たすシゲがいた。つまり、画面が保たれる顔の良さだけでなく、既に彼が持ってる視聴者、公式情報が拡散されるファン規模の大きさ、それら含めた、「立ち位置に理由が要らない」という、ジャニーズだからこその状況。

わたしはなぜだか「ノブレス・オブリージュ*1」という言葉を思い出した。ジャニーズであるという下駄を履いて芸能活動することを一番分かってるのはジャニーズタレント自身だと思うが、それに見合うだけの諸々を人知れず磨き続けたジャニーズだけが結果生き残る。灰谷先生はその結果のひとつだと、私は感じた。だからこその、ユウシゲであり、メリークリスマストーカーなのだ~

来週が最終回なのに、黒木と灰谷の間のモヤモヤ(萌え萌え)した空気は、受験生の話にもってかれそうだから、スピンオフ希望!

ユウシゲのインスタライブありがとう、これは何度でも言う。

 

来週最終回ってほんと?やだ~終わって欲しくない。もうワンクールやってもいいんだよ?終わるのさみしいよ~~ ずっと桜花と子ども見てたい。

 

これがメリークリスマストーカー(公式さんのシゴデキぶりも特筆すべき件)

 
 
 
 
 
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*1:一般的に財産、権力、社会的地位の保持には義務が伴うことを指す。最近では、主に富裕層、有名人、権力者、高学歴者が「社会の模範となるように振る舞うべきだ」という社会的責任に関して用いられる。wikipediaより