エドモン大千秋楽完走おめでとうございますの日記。

新幹線が名古屋を出て品川までの間にブログかけるかな。

 

名古屋から乗った、斜め前の席の仕事帰りと思われる女性がテーブルにスマホをたて、バラエティ番組を見ながら米と具が二層に分かれたタイプの麻婆豆腐丼の蓋を外し、慎重にご飯にかけている。まるで彼女の家のリビング見てるみたいで微笑ましい。

 

出張終わった人が社会人の顔を半分脱いで、それぞれの疲れの余韻が静かに漂う夜の新幹線が大好き。女性はときおり箸を咥えたままでスマホの画面をタップして自分の見たいところまで飛ばしているようだ。多分、この人の推しの動画なんだろうな。

 

あー疲れた、疲れたから麻婆豆腐買って新幹線で食べよ、あ、新商品の紅茶売ってる。これも買ってこ。推しの動画も新しいの来てるし、食べながら見よ。

 

そんな私は推しの舞台の帰り。大千秋楽本日で無事完走。「おめでとうございます!」とコヤマス担に声をかけられた。「ありがとうございます😌」どの立場で話してるんだろう私。

 

どんなに好きでもこれ以上は近くなれないと、3階の2列目で思う。どんなに多ステしたところで推しに近付くことは出来なくて、彼と同じところに立つには女優になるか小説家になるしかない。エドモンの舞台人たちのように「この舞台、絶対成功させてやる!」とメラメラと瞳に炎を燃やすような、そんな人生送ってみたかったと思ったり、思わなかったり。でもやっぱりちょっと羨ましい。

 

演劇は、2度とこのメンバーでこの演目を演じることないから、毎回大千秋楽の時は、旅行が終わる時のような淋しさがある。ホッとすると同時に淋しくて、あんなにお稽古は辛かったはずなのに。すこし休んだら新しいメンバーとまた次の旅行へ。この繰り返しだから、俳優はいつも寂しい、と、どこかの俳優さんが言っていた。それはちょっと寂しそうだけど、やっぱり羨ましいなと、熱のこもった演技を見て思う。

 

なんで同じ演目を何度も見るんだろうと、それは舞台を味わおうとすると顔が見れないし、今日はこんな感じの雰囲気か、とか色々見たくなるから、と説明するけど、やっぱり「熱」を感じたくて行ってるのかなぁ。大千秋楽に入りたいって、盛り上りを体感したい、ってことでもあるし、舞台の上で推しが感じる熱をわたしも感じたい、って思ってるんだろうなぁ。健気というかなんというか、哀しいというか、、、

 

「誰かのファン」を真剣にやるのって健気で滑稽でいじらしくて、バカらしい 笑。

 

こーゆーのを「あほやなぁ」って関西弁で言うんでしょ?愛情ベースのあほやなぁ。

おんなじ舞台何回も見て、日帰りで大阪行ってまた見て、あほやなぁと思ってます私、自分に。自分が演じたわけでもないのに、全身が熱くなって、充実感に包まれて高揚した気分で新幹線の座席に座ってます。家に帰ってお風呂ゆっくりはいってベッドで寝るの楽しみにしてる気持ちと、終わっちゃったなぁさみしいなぁという気持ち。

ほんとだったらドーラン落として、終わった~もう台詞忘れて良いんだ!って安堵したい、って一度も女優志望だったことはないのですが。

 

ひとり何役ものタスクをこなしつつ、楽しそうな俳優さんたちの様子を見てたらいいなぁいいなぁって気持ちになった。そんな感想で伝わりますでしょうか。多分伝わらない。なんでも感想かけばいいってもんじゃないですね、はい。

 

いまどのへんだろ?まだまだ品川にはつかないな。もう書くことなくなってきた笑。こんなに沢山見てるのにアホか~

 

劇場、隣に座った女性二人組がかなりの関西弁の使い手でラッキーって思った。ほんまやわ、とか言ってた。先生を、せ↑ん↓せ↑い↓というアクセントで発音していた。関西で見てるという意識が働いたのか、今の吉本新喜劇ぽかったと舞台を見て思ったりした。

 

大阪って良いよな。わたしにとって絶妙に親しみのない、憧れだけがある外国みたいな街。なんど行っても地理を覚えられないし。

 

新富士駅を通過。

 

私の父は私が住んでた東京の下町に遊びに来たとき「いわゆる東京弁が聞きたいから地元の人が来るような店に行きたい。」と言って喫茶店で耳をそばだててたから、わたしが関西弁を採取したくて大阪のスタバで耳を澄ますのも血筋なんだろう。

 

エドモンはキラキラしてて熱くてちょっとずるくてフランス人で最高だった。フランスだよね、シゲはやっぱり。一見真面目そうなのに自分に甘そうなところもすごく良い。はまり役。俺が演じなくて誰が演じるって感じの…と昨夜のラジオでそんなこと言ってたけどほんとにそう。思い出してニマニマしてしまう。エドモンだったのに、最後のカーテンコールでいきなりいつもの誠実なシゲに戻ってて、シゲじゃん!ってちょっとさみしくなったのも本当。自分の口から作られる愛の言葉にセルフ酔いして柱で悶えながらエクスタシー感じてるエドモン最高だった。

 

関係者の方々、充足感に満たされてるかな。明日は洗濯して一日掃除しようとか思うのかな。いいないいな。羨ましいな。羨ましいなと、観客に思わせるような舞台ってつまり良い舞台なんだろうな。観てただけなのに、身体が熱くなって心地よい疲労感でいっぱいだもの。ぁぁ楽しかった。あと20分くらいで新横浜かな。というわけで、明日からも頑張ろ♪😆