覚えていらっしゃらないことと存じますが、、、
一年ちょっと前、突如訪れたテレワークに落ち着かなく浮足立った心が書かせた私のブログ、、、↓
その続編が一年後に、、、書きました、、、一気に、、、
あれから一年たってもこんな!と世の中見まわしてびっくりするのですが、この話一年間も温めてたんかーーい!ってことにも自分自身びっくりです。。。
しかも、またヒゲまで投下されて、、(週末のコンサートで突然無精ひげで現れたのです、、お仕事の関係らしい)
そんな、テレワーク×ヒゲ、なんて最強(最凶)案件じゃないですか、、、
つら、、、
あっ、言うまでもなく、この話とご本人は一切関係ないですからね。私が頭の中で組み立てたストーリーにすぎませんので、、
では、、、
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「おーーい」
と頭の上から声がした。
上を見上げると吹き抜けの手すりの向こうに加藤さんが立っていた。
「おーーい」
加藤さんだ。と頭では分かってるものの、久しぶりすぎて声が出なかった。今降りるから待ってて~と加藤さんが言い、しばらくするとエレベーターのドアが開いて加藤さんが近寄ってきた。
「いや、ひさしぶりすぎません?」「加藤さんおひさしぶりです!」
思わず声が重なってしまった。こうして会うのは3か月ぶりぐらい?と加藤さんが言い、そうですね、生の加藤さんはお久しぶりです。と私が言うとニコッと笑った。マスクで顔は半分隠れてるけど、相変わらずカッコいい、、、あれ?
「加藤さん、おひげ?」
マスクから見える加藤さんの頬っぺたの異変に気付いた私が言うと加藤さんは
「おひげ。」
といい、頬っぺたに手をあてて小首をかしげた。なんて可愛いポーズするんだろこの人。
「えーおひげ!いいなー!」
「そんな言うほど?」
「おひげいいじゃないですかー。見たいな~加藤さんのおひげみたいな~」
「ダメダメ、そんな面白いものじゃないから」
と加藤さんに断られた。
「見せてくれないとますます見たいんですけど」
と私が言うと、逆にこっちもそんなふうに言われると見せづらいわ!と言われた。
そんなことどうでもいいからさ、、と加藤さんは仕事の話を始めたので、あっはい!と私も身を正す。ああこの感じ、懐かしい。「で、どうする?」と加藤さんの性急な質問の感じ懐かしい。「話早くて助かります。」という敬語と「いや、でもさ」というタメ語のミックスが懐かしい。顔が綺麗すぎてあまり直視できないのも、、、懐かしい。
「あ、そぉ言えばさぁ。会社改装したの見ました?」と加藤さんが言った。
リモートに対応するためにオフィスの一部を改装しますという連絡は貰っていたけどまだ実物は見てなかったのでそう言うと、結構いい感じでしたよ。行ってみます?と私を案内してくれるとのこと。
「なんか、Zoomできる小さい部屋とか、休憩とれるところもできてたんですよ。俺たち席離れちゃったけど、こういうところ使って話したりできるじゃないですか。」
俺たち。俺たちとは......
そんな私のクエスチョンも知らず、小部屋のドアを一つあけ私を促し、自分も入ってパタンとドアを閉めて「ま、二人で使うにはちょっと狭いか。」とか言う加藤さんは自分のしてる事を分かっているのだろうか。。。。
「ところで」
と、加藤さんが改まるのでビクッとして、そんな私をみてすこし目を丸くして驚く加藤さん。
「ところで、会社辞めたり、、する?」
「へ?」
「いや、けっこうみんな、サーっと知らない間に辞めてくでしょうちの会社。」
「辞めるんですか?わたし?」
「いや知らないよ。辞めんのかなって思っただけ。配置換えになってからあんま話してないし」
「え、なんかありました?私なんかしましたっけ?」
「いやいや、そういうことではなく」
久しぶりに加藤さんに会ったうえ、「会社辞めるの?」といきなり言われバグが起きた。
「え?辞めないですよ?辞めないですよね?」
「いや、辞めないならいいんだけど」
「辞めないです!」
「わかった」
「辞めないよ?」
「いや、もういいって。てかなんで半疑問系」
照れくさそうな加藤さんを見てたらちょっと意地悪したくなって、
「加藤さんこそ、辞めないでくださいよ。なんか怪しいな。」と言ったら、
「俺は辞めないよ。いやそうじゃなくって辞める時は前もって教えてね。俺がさみしいから。って言いたかったの!もぉ~」と加藤さんはますます気まずそうで、
「あはは。可愛い。あ、ごめんなさい。」
と、思わず本音が漏れてしまった。
「加藤さんが辞める時は『辞めるの止めて!』って言ってとめますね。」と私が言うと、なんですかそれ、、と言って加藤さんはククッと笑った。
「あーーーーー。......なんか前だったらこういう時、今日ご飯一緒に行く?とか言えたんだよな~」と加藤さんは上を見上げて言い、「距離の縮め方が分んないな....」と独り言のように言った。
「あーー、距離の縮め方.....」
加藤さんと同じ言葉を私も繰り返した。
確かに。
距離の縮め方が分からない。。。。。
「マスク外せないですもんね」と言ってから、なんかこれ意味ありげに聞こえるかな、、、とふと思った。
一瞬の沈黙のあと「でよっか。」と、加藤さんは言い、私の背中をそっと押してその小部屋から出た。
加藤さんの髭を見るタイミングは完全に失われ、私は加藤さんから離れた自席に戻った。(距離の縮め方が分んないな)とポツリと言った加藤さんが気になったまま。
距離の縮め方が分んないなってことは、距離を縮めたいってことだよねぇ??
どう考えてもそうだよね、、、
やばい、トキメキが、、、
いや、でもほんとどうやって距離縮めたんだっけ。。。
コロナの前が思い出せない。。。
と思いつつ、退社した。一日じゅうずっと会社にいるということはこの1年無い。加藤さんの隣の席で夜遅くまで仕事してた日々が懐かしい~
持ち帰った仕事をしながら晩御飯を食べていたら、LINEがトゥクトゥクと鳴って加藤さんからのメッセージが立ち上がる。
内容は、仕事のこと。
「分かりました!やっときます!」
と即座に返信。
すぐ既読になり加藤さんが「ありがとうございます!」そして、
「けいちゃんがんばって!」のスタンプ。
けいちゃん??????
わたしの名前はけいちゃんではない。。。
けいちゃんってなに?
「スタンプ間違えた。ごめんなさい。」と追ってメッセージ。
ええ~何。。。けいちゃん誰。
追加のメッセージはなし。
えぇぇぇ~
けいちゃん、、、女の名前?彼女とか?スタンプ誤爆?
距離の詰め方分からないって言ってたの、何?
ちょっとーーー
説明無いの?
こっちから送るのも嫌なので見なかったことにしよう。うん。そうしよう。
そう自分に言い聞かせて、念入りにスチームを当ててお肌の手入れをした。こういう時は自分に優しく、自分をケアして。お疲れ様、わたし。偉いえらい。知らんもうけいちゃんのことは知らん。
次の日、会社の近くを歩いてると向こうから加藤さんが歩いてきた。うわ、今会いたくない。でも隠れる隙もなく加藤さんは近づいてきた。
「意外と会社に行ってるんですね。」
「そうですね、会わないだけで。結構呼ばれますよね。」
しーん.....
加藤さんがンンッと軽く咳払いして言ったのが、
「あのさ。オペラのチケット余ってるんだけど、一緒に行かない? .....余ってるっていうの、よくないか。オペラのチケットあるんだけど、よかったら一緒にどう?」
あまりに意外すぎて言葉がでなかった。けど、一気に笑顔が出た。
「おぺら!いいですね!全然見たことないです!」
「俺も。 全然見たことないけど、そういうのもいいかな~って」
そう言って加藤さんは笑った。
「でも、わたしけいちゃんって名前じゃないですよ?」
って私が言ったら
「知ってますよ....」とマスクの口に手を当てて困ったように微笑んだ。
「あれは、けいって名前の友だちに勝手に入れられたの!男の友だち!間違って送って恥ずかしかったんだから~」
という加藤さんの口元はちょっととんがってるんだろう、、、と思ってハッとして
「じゃあ、おひげ見せて」
と、ここぞとばかりにお願いした。じゃあって何!と言いながら加藤さんは仕方ないなぁ、、、と言ってマスクの片方の紐を外した。
おひげの加藤さん。。。
どきゅん!
私の心臓が確かに音を立てた。
あ!やばい!すごいトキメキ!
心臓がギュッとした!
突然気付いてしまった。
わたし、加藤さんのことが好きだ!
え!どうしよ!好き!
無言でマスクを付け直した加藤さんに、
「すっごい似合いますね。かっこいいです。」
と言ったら
「うそつけ!」
と言われたけど、加藤さんの目は笑っていた。
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ふぅ。以上です。
どうですか。。。
やばいです。
好きしかないです。
おひげ、、、やばいです。。。
去年、おひげの話も書いてました↓
色んな意味でやばいです。
シゲのヒゲの自撮りに触発された妄想の話。 - ゆずこんぶおいしい